カフェとモカ

フリーバリスタと愛猫モカのまったりライフ

保護猫の里親になるということ

 

ご存知でしょうか?

保健所に預けられた猫が、年間約4万匹以上も殺処分(※1)されています。
その数は、これでも結構減ってきているようですが、
それでも、こんなにたくさんの尊い命が奪われているのです。
保健所だけでなく、野良猫や、ブリーダー気取りのクズ人間(※2)によっても、
たくさんの命が失われているので、もはや数えきれません。

 

※1…2016年の時点で、45,574匹。ちなみに犬は10,424匹
犬と猫あわせて55,998匹。例年より半数近くまで減っているらしいが…。
 
※2…悪質ブリーダーのこと。
ブリーダーとは、その種族を適切に繁栄させるためにあるものだと思うのだが、
こいつらはまるで別の職業である。多分売春か何かだと思う。
狭くて不衛生な部屋に大量の生き物を住まロクにお世話をしないで、不健康かつ不快活に育っては、
やがて病気や衰弱により早くに死んでしまう
本当にクズ野郎だ。金儲けをしたいらしいが、これでは元も子もないとわからないのかゴミ人間。
こういう集団は1秒でも早く滅びることを願ってやまない。




そんな猫時勢のなか、猫好きが高じて、
猫テレビや本などをアホみたいにたくさんみてきた私は、
気がつけば最近の猫事情に結構詳しくなっていました。

もう猫が好きすぎて辛くて(笑)、
猫と暮らしたいという思いが日に日に大きくなり、
ある時、ついに「猫を飼うぜ!!」と決意しました(1人で)。
2018年に入った頃でした。




猫をどこから連れてくるか。私の中ではすでに決まっていました。
保護猫のボランティア団体から譲ってもらうことにしました。
本当は、保健所で殺処分寸前の猫を引き取るのが
一番猫のためになるのでしょうけれど、
そうしなかったのにも、ちゃんと理由があります。

猫にとっても、私にとっても、それは最適ではないと思ったからです。

捨て猫や、その猫から産まれた子ども、
または、ケガや病気などの猫が多いであろう保健所。
そんな猫たちは、人に対して恐怖心を持っている可能性が高いと思われます。

その点、ボランティア団体に保護された猫は、人慣れして、
トイレや爪とぎなどのしつけが確立
した子から譲渡会に参加します。


ペットを飼ったことがない私には、あまり手のかからない子が良いだろうと考え、
ボランティア団体主催の譲渡会に行くことにしました。




ここからは、私の詳しい体験談を綴っていきます。
結構長文になっています。申し訳ございません。
保護猫とは何か?気になる方や、猫を飼ってみたいとお考えの方は、
一例として参考にしていただければ幸いです。
ぜひ、お付き合いください!






以前、ネットで、『ペットのおうち』というコミュニティサイトを見たことがあったので、
そこで譲渡会が行われている場所や日時を調べました。

すると、自宅から結構近いところで週1で行われている所がありました。

 


本当は、お金や部屋などの身の回りの環境を十分に整えてから猫をお迎えするつもりでした。


しかし……


下見のつもりで会場に行ったら…
出逢ってしまったのです。運命の猫に。



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三毛猫のおんなのこ。通常の三毛よりも茶色が薄く、まるで、チョコソースをかけた、
そう、カフェモカのような子でした(のちに『モカ』と命名します)。

コーヒー好きの私にとって、とても可愛らしい柄…。


だけど、ただの下見、その日はそのまま帰りましたが、
それから何故かあの子のことが忘れられず、翌週、もう一度会場に行ってみました。


やはりいました。


そっと近づいて、挨拶をするように、手を差し伸べてみると、
くんくんと匂いを嗅いでから、鼻を、ちょんとくっつけました(いわゆる鼻キス)。
そして、そのままおでこをゴシゴシこすりつけてきました。何度も、力強く。目を細めながら。


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(網にぶつかってる…w)

人懐っこいんだなぁ。


しんだ。やられた。ずきゅんだ。もうだめだ。かわいすぎました。


他の猫も見てまわりましたが、こんなにゴシゴシしてきたのはこの子だけでした。

 



この時の猫の名前は、あや(現在はモカ)。推定5歳。


元飼い猫でしたが、ある日突然、街中に置き去りにされてしまったそうです。

じっとその場に座っていて、何かを待っているようでした。
飼い主さんだと思います。その姿はハチ公さながらです。

けれど、何時間経っても飼い主さんは現れず、
「きっと、捨てられてしまったんだ。」と見かねた人が、交番に届け、
その後、ボランティア団体へ保護されたのだそうです(その後も飼い主さんからの連絡は来ず)。


そんなことがあったのに、あやちゃんは今でも人が大好きなんです。
保護された時も怯えた様子はなく、だっこして交番へ届けられるほど人慣れしていたそうです。


もしかしたら、自分が捨てられたとは
思っていないのかもしれません。

今でも飼い主さんを待っているのかもしれませんし、
今はここが私のおうちなんだと悟ったかもしれませんし、
本当は何を思って生きているのか、今は幸せなのか、
私にはまだわかりません…。

ただ、どうしてこんなに優しくてかわいい子を捨てるのか、腹立たしくてたまりません。
そしてそれを飼い主さんに伝えることもできず、もどかしくてたまりません。

 



次に会場に行ったとき、他の誰かが里親に名乗りを上げたと知りました。

愕然としつつも、「よかったね。あやちゃん。幸せになるんだよ。」と言って
私はその場を去りました。

もう、泣きそうでした。(´;ω;`)でも、あやちゃんが幸せになれるのなら…。
私の家に来るより、ずっといいだろう…。これでいいんだ…。

 


しかし、その翌週、ボランティアのブログを見てみると、
譲渡会参加猫の欄に、あやちゃんの写真がありました。


まさかと思い、会場に行ってみると、本当にあやちゃんがいました。
思わず、「あれえええいるうううう!!!」と叫びました。

「戻ってきちゃいました…キャンセルになったんです…。(;^_^A」とのこと。

「これは…もう、運命だ!」

私も、ボランティアの方も、そう感じたようです。

「ご縁なのかもしれませんね。」と言っていました。

 



あやちゃんの里親になりたい。
あやちゃんを助けたい。
幸せにしてあげたい。
私は決意しました。


ボランティアの方に伝えると、「本当ですか?!」と、ぱあっと笑顔になりました。

ただ、彼らが最も大事にしていることは、猫の幸せ。
不幸な猫が1匹たりともいなくなることを目指して活動しているのです(本気です)。

私がその責任を果たせるか、それと、猫が安心安全に暮らせる家なのか、
家族も納得して、一緒にお世話をしてくれるかどうかなど、とても真剣に判断していました。

その気持ちは、私も痛いほどに理解しているつもりです。

なので、どうしても適さないとなれば、諦めるのが、あやちゃんのためでもあるのですが、
それでも、それよりも、「この子を、私が!幸せにするんだ!」と、俄然燃え上がった私は、
「私があやちゃんの里親になります!必ず家族を説得して見せます!」と
ボランティアの方に強く言い放ちました。


そして、必死で家族を説得しました。

反対するかと思われた兄2人は、意外とあっさり承諾してくれましたが(口元が緩んでいた)、
母はなかなか首を縦に振ってくれませんでした。

それでも、「私が!!あやちゃんを幸せにしてみせる!!」
「飼い方をめちゃくちゃ勉強しているから大丈夫!!」
「お金だってなくはない!←おい」とまくしたて、
なんとか最後には承諾を得ました(半ば強引に説き伏せているが)

 


そして、家族の同意を得た(もぎ取った)ことをボランティアの方に伝えると、
本当に喜んでくれました。

彼らも、たぶん、私が里親になることを望んでくれていたのかもしれません(←)

 



さあ、さっそく契約です!…といっても、いきなり譲渡されるわけではありません。

まずは『トライアル期間』といって、
2週間(各ボランティアごとに期間は異なる)猫と一緒に生活してみて、
本当に猫のお世話ができるのか、あるいは、猫と家族との相性が良いかどうか、
などを確かめてから、正式に譲渡するかどうかを決めるのです。

猫を幸せにするための活動は、このように徹底して行われているのです
(譲渡希望を装って悪さをする人もいるから、という理由もある)。



譲渡申請の書類をかいて、あやちゃんを引き取る日を決め、
その日に向けて、めちゃくちゃはりきって準備をしました。


あやちゃんの場合、フード、お皿、トイレ砂、キャリーケースが指定されていました。
あやちゃんの馴染み深いものなんだと思います。

その他、ケージ、ベッド、爪とぎ、爪切り、歯磨き用品、首輪、
脱走防止フェンスなどを買い揃えました。

家も、大掃除しました。
散らかっていたのでめっちゃ物を処分しまくって、できるだけきれいに、広くしました。

我が家は何故か段ボール箱が異常に多いので、それを階段のように積んで、
段ボールキャットタワーを作りました(これは喜ぶ)。

『ねこのきもち』も年間購読の契約をして、
ペット保険もすぐに契約できるように目星をつけておきました。


その準備の徹底ぶりは、ボランティアの方も驚くほど(むしろ、引いたかも?)でした。




そして…いよいよ、その時がやってきました!

自宅のマンションの前で、それは不審者のようにうろうろうろうろしながら待っていると、
車に乗って、颯爽と現れた、あやちゃん、の担当の女性。
主婦さんかな?以下、ママさんと呼びます。

キャリーケースに入ったあやちゃんが「ここはどこなの?」と、
きょろきょろとあたりを見まわして、緊張しているようでした(私も)。

時々、「にゃ~…」と鳴いて、
エレベーターで一緒になった住人からは「あら猫ちゃん。かわいいわねぇ。」
なんて声をかけてもらいました。

家に着き、ママさんにコーヒーをお出ししてちょっと一息。
この場は、私の母親も同席しています。わくわくしています。反対してたくせに。(笑)

そしてついに、キャリーケースの扉が開き、あやちゃんが放たれました(ライオンか)。

まずは我が家の探索です。
猫は、環境が変わるのが大の苦手です。
家じゅうをくまなく歩きまわって、安全であると確認できると、自分の縄張りとするのです。
ただ、いきなり家じゅうを見せたらびっくりしてしまいそうなので、
まずはリビングからスタートです。

「ここは一体どこなの??」と、きょろきょろしながら慎重な足取りで
リビングをゆっくり歩きまわりはじめました。


注意して見守りつつ、その間に、あやちゃんと暮らすうえでの注意事項を聞き、
『誓約書』を書き、
猫生活用品の確認やアドバイスを聞いたりなどしました。


あやちゃんのパトロールがだいたい終わったころ合いを見計らって、
ママさんはあやちゃんを我が家の猫トイレに連れてきて、
「ここがトイレだよ。」と言い聞かせました。

まだ誰のものでもない、無臭のトイレ砂の匂いを嗅ぐあやちゃんに、
「覚えたね?よし、次!」といって、ひょいとあやちゃんを回収しました。

私→(はやっw本当にもう覚えたのかな…?すごい。)
実際にトイレするときは、ちゃんと場所を覚えていました!


次に、爪切りのやり方を教えてもらいました。

もちろん知ってはいますが、本を読んでも、動画を観ても、
猫は爪切りが嫌いで暴れる生き物なので、
ちゃんとできるか、不安だったので、見てもらいました。

あやちゃんは激しく暴れることはなく、比較的大人しく切らせてくれましたが…
やはり爪切りは嫌いなようです。手を引っ込めようとして抵抗します。

しばらく格闘していると、「ん~~…」と鳴き始めたので(イライラの声です)、
この日はおしまいにしました。ごめんね。


その後、追加で猫用品を買いましょうということで、
ママさんと一緒に近所のペットショップに行きました。

激安セールのワゴンに目を輝かせるあたり、やはりこの方は主婦さんだなと思った。


買い物が終わると、譲渡の儀式(?)は終了。

ママさんは、「あやをよろしくね。困ったことがあったらいつでも連絡してね。」と言って、
帰っていきました。

 



ちなみに、あやちゃんの分の残りなのか、紙袋いっぱいのごはんとおやつをくださいました!
本当にたっぷり!

しばらくは、今まで食べていたものが新しいおうちでも味わえます。

慣れない環境で、あやちゃんが少しでもママさんのぬくもりに安心してくれるといいなと、
とてもありがたく思いました(紙袋は今でもとってあります)。

 


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こうして、私とあやちゃんのトライアル生活が、はじまったのです!

現在はトライアル期間を終えて、正式譲渡となり、
我が家での名前を『モカ』と命名し、楽しく暮らしていますが、
トライアル期間中の模様や、正式譲渡後の生活などもまたの機会に書いていきます!




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ひとまず以上が、保護猫の里親になる、その流れとなります。


保護猫活動とは、不幸な猫を救うことができる、とても素晴らしいものです!

猫を飼いたいとお考えの方は、
こんな方法もあるということをぜひ知っていただきたいです。

少しでも参考になりましたら、幸いです!


そして、どうか今後も、あやちゃん、改め、モカちゃんを
あたたかく見守っていただければと思います!

よろしくおねがいします!!

 


それでは、また!!( ´∀`)ノ~